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〜栃木路をゆく その10.県北の名所、見どころ〜
那須営業所の所在地である大田原市は、日本でも有数のきれいな星空が見られると言われています。今回は、大田原市ふれあいの丘の中の一施設、「天文館」(大田原市福原)をご紹介いたします。

ふれあいの丘は、大田原市街地から少し離れたところにあり、山全体を活用したスケールの大きな自然豊かなと施設となっており、その中の天文館では珍しい種類の望遠鏡があることで知られています。

なかでも、65cm望遠鏡は栃木県でもトップクラスの大きさの望遠鏡で、昼間でも明るい星を見ることができます。また、迫力ある月や惑星、星雲星団の観望も体験できます。太陽望遠鏡は太陽のプロミネンスや黒点も観望することができます。
「皆既月食を見よう」「○○座流星群を見よう」「星の動きを観察しよう」など毎月さまざまなイベントが開催されており、大人からお子さんまで楽しめる施設になっています。

春夏秋冬それぞれの季節の星空散歩を楽しんでみてはいかがでしょう。
小中学校の団体利用があるため、来館前に予約(確認)をされたほうがよいかと思います。

(写真は、65cm望遠鏡)


大田原市(旧黒羽町)に曹洞宗の禅寺:黒羽山 大雄寺(だいおうじ)があります。
建物は、総カヤ葺きで伽藍の本堂・座禅堂・庫裡・回廊など室町時代の様式を残す禅寺で、戦時における黒羽城の砦としての機能も備えており、歴代黒羽藩主の墓も保存されています。

境内には牡丹・蓮など季節の花々を楽しむことができます。特に牡丹の季節の5月上旬にはとても華やかな景色がみられます。これからですと秋の紅葉の時季もお勧めです。

山門前のラカンの丘には、表情豊かな羅漢様がお迎えしてくれます。境内に歩を進めると珍しい水琴窟もあり、竹の先に耳をあてると「キンコンカン」という澄んだ音色に心が癒されることでしょう。
大雄寺では、プチ修行として座禅の体験(要予約・費用がかかります)もでき、また本堂を拝観すると「枕返しの幽霊」の掛軸がみられ、ご住職がこの掛軸についての説明をしてくれます。

足がなく、八方睨みの老女が描かれた江戸時代から残る珍しい掛軸です。
この絵を掛けてその前で床に寝ていると、翌朝には反対向きになってしまう、枕が返されるという不思議な話が伝えられています。
足が無かったりうらめしい表情だったりと、確かに私たちが想像する代表的な'ザ・幽霊'という絵ですね。


 (幽霊の掛軸)


大雄寺付近は、芭蕉の道として文学散歩と旧跡探訪の散策コースにもなっていますので緑豊かな季節もよし、紅葉の季節もよしで楽しめることと思います。

(大雄寺)


羅漢像


大雄寺の近く大田原市堀之内には、市営温泉「五峰の湯」があります。
五峰とは、那須岳・大佐飛山・女峰山・男体山・高原山のことで、露天風呂からこれらの山が一望できると評判の温泉です。
泉質はアルカリ性単純温泉、水素イオン濃度pH値9.9で、肌にやさしくなめらかな、いわゆる「美人の湯」と呼ばれるものです。栃木の方言ですと'なめっこい'という表現になります。
農村レストランでの食事や、蕎麦打ち体験などもあり、温泉だけでなくいろいろな楽しみ方ができるのが嬉しいです。

 

今回は大田原佐久山方面、黒羽方面をご案内しました。
次回は、食欲を満たすべくグルメ編を考えておりますのでお楽しみに。